Mar 28, 2012
Mar 20, 2012
春の便り
実家から、いかなごの釘煮が届いた。
関西育ちの私にとって、いつの間にかこの釘煮は、春の訪れを教えてくれるものになっている。
我が家では、"いかなごの季節"と呼んでいるこの季節。
いつもの様に学校から帰ってくると、家の玄関前から、醤油とザラメの甘い香りがぷんぷんしていて、味見係の私は、テーブルの上にきれいに並べられたいかなご達を少しずつ味見し、ひとことふたこと感想を言う。
「この硬さいいね」とか「今回はまだちょっと小さいね」とか。
"いかなごの季節"の、ひそやかな恒例行事。
ちなみに我が家の釘煮の特徴は、
ピンッと固く張っていて、いわゆる釘みたい。
甘すぎず、辛すぎず、ご飯がすすむ。
送られてきたものは、全て完璧な出来だった。
東京の玄関前に立っても春の香りはしてこない。
その代わり、冷蔵庫の中にたくさん詰まっている。
小さな頃には気付かなかった、母親の愛も一緒に。
Mar 13, 2012
Jan 31, 2012
新しい街とわたしのあいだ
引っ越しをして、
のんびりした空気が流れる西東京へやってきました。
降り立ったこともない街へ住むことを決めたので
土地勘は全くもってないけれど、家から駅までの道のりは、迷わず歩くことができるようになった。
家と駅とを結ぶその道程は少し距離があって、ぼんやり考え事をしながら歩くのだけど、自分がその道を歩いている事にどうも不思議な気持ちに包まれる。
これだけ広い東京で
好きになって決めたわけでもない街を
毎日の道として歩く事が何だかどうも不思議なわけで
空からぽいっと落とされたような
まるでスゴロクの駒になった気持ちになる。
街も人も何でも、
出会うべくして出会ったなんてつまらない。
偶然この街へ落とされて、ちょっと一休みをしているところなのです。
Jan 18, 2012
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